いろはかるた

江戸、京都、大阪　名古屋　それぞれの『いろはかるた』

い

江戸
犬(いぬ)も歩(ある)けば棒(ぼう)に当(あ)たる 　　　　　　
京都
一寸先(いっすんさき)は闇(やみ) 　　　　　　
大阪 名古屋
一(いち)を聞(き)いて十(じゅう)を知(し)る 　　　　　　

ろ

江戸
論(ろん)より証拠(しょうこ) 　　　　　　
京都
論語(ろんご)読(よ)みの論語(ろんご)知(し)らず 　　　　　　
大阪 名古屋
六十(ろくじゅう)の三(み)つ子(ご) 　　　　　　

は

江戸
花(はな)より団子(だんご) 　　　　　　
京都
針(はり)の穴(あな)から天(てん)を覗(のぞ)く 　　　　　　
大阪 名古屋
花(はな)より団子(だんご) 　　　　　　

に

江戸
憎(にく)まれっ子(こ)世(よ)に憚(はばか)る 　　　　　　
京都
二階(にかい)から目薬(めぐすり) 　　　　　　
大阪 名古屋
憎(にく)まれっ子(こ)神直(かみなお)し 　　　　　　

ほ

江戸
骨折(ほねお)り損(ぞん)のくたびれ儲(もう)け 　　　　　　
京都
仏(ほとけ)の顔(かお)も三度(さんど) 　　　　　　
大阪 名古屋
惚(ほ)れたが因果(いんが) 　　　　　　

へ

江戸
屁(へ)をひって尻(しり)窄(すぼ)める 　　　　　　
京都
下手(へた)の長談義(ながだんぎ) 　　　　　　
大阪 名古屋
下手(へた)の長談義(ながだんぎ) 　　　　　　

と

江戸
年寄(としよ)りの冷(ひ)や水(みず) 　　　　　　
京都
豆腐(とうふ)に鎹(かすがい) 　　　　　　
大阪 名古屋
遠(とお)い一家(いつけ)より近(ちか)い隣(となり) 　　　　　　

ち

江戸
塵(ちり)も積(つ)もれば山(やま)となる 　　　　　　
京都
地獄(じ(ぢ)ごく)の沙汰(さた)も金次第(かねしだい) 　　　　　　
大阪 名古屋
地獄(じ(ぢ)ごく)の沙汰(さた)も金次第(かねしだい) 　　　　　　

り

江戸
律儀者(りちぎもの)の子沢山(こだくさん) 　　　　　　
京都
綸言(りんげん)汗(あせ)のごとし 　　　　　　
大阪 名古屋
綸言(りんげん)汗(あせ)のごとし 　　　　　　

ぬ

江戸
盗人(ぬすびと)の昼寝(ひるね) 　　　　　　
京都
糠(ぬか)に釘(くぎ) 　　　　　　
大阪 名古屋
盗人(ぬすびと)の昼寝(ひるね) 　　　　　　

る

江戸
瑠璃(るり)も玻璃(はり)も照(て)らせば光(ひか)る 　　　　　　
京都
類(るい)を以(もつ)て集(あつ)まる 　　　　　　
大阪 名古屋
類(るい)を以(もつ)て集(あつ)まる 　　　　　　

を

江戸
老(お)いては子(こ)に従(したが)え 　　　　　　
京都
鬼(おに)も十八(じゆうはち) 　　　　　　
大阪 名古屋
鬼(おに)の女房(にようぼう)に鬼神(きしん) 　　　　　　

わ

江戸
破鍋(われなべ)に綴蓋(とじぶた) 　　　　　　
京都
笑(わら)う門(かど)には福(ふく)来(きた)る 　　　　　　
大阪 名古屋
若(わか)い時(とき)は二度(にど)ない 　　　　　　

か

江戸
癩(かつたい)の瘡(かさ)うらみ 　　　　　　
京都
蛙(かえる)の面(つら)に水(みず) 　　　　　　
大阪 名古屋
陰(かげ)裏(うら)の豆(まめ)もはじけ時(どき) 　　　　　　

よ

江戸
葦(よし)の髄(ずい)から天井(でんじよう)覗(のぞ)く 　　　　　　
京都
夜目(よめ)遠目(とおめ)笠(かさ)の内(うち) 　　　　　　
大阪 名古屋
よこ槌(つち)で庭(にわ)をはく 　　　　　　

た

江戸
旅(たび)は道連(みちづ)れ世(よ)は情(なさ)け 　　　　　　
京都
立(た)て板(いた)に水(みず) 　　　　　　
大阪 名古屋
大食(だいじき)上戸(じようこ)の餅(もち)食(く)い 　　　　　　

れ

江戸
良薬(りようやく)は口(くち)に苦(にが)し 　　　　　　
京都
連木(れんぎ)で腹(はら)を切(き)る 　　　　　　
大阪 名古屋
連木(れんぎ)で腹(はら)を切(き)る 　　　　　　

そ

江戸
惣領(そうりよう)の甚六(じんろく) 　　　　　　
京都
袖(そで)すり合(あ)うも他生(たしよう)の縁(えん) 　　　　　　
大阪 名古屋
袖(そで)すり合(あ)うも他生(たしよう)の縁(えん) 　　　　　　

つ

江戸
月夜(つきよ)に釜(かま)を抜(ぬ)かれる 　　　　　　
京都
月夜(つきよ)に釜(かま)を抜(ぬ)かれる 　　　　　　
大阪 名古屋
爪(つめ)に火(ひ)をともす 　　　　　　

ね

江戸
念(ねん)には念(ねん)を入(い)れよ 　　　　　　
京都
猫(ねこ)に小判(こばん) 　　　　　　
大阪 名古屋
寝耳(ねみみ)に水(みず) 　　　　　　

な

江戸
泣(な)きっ面(つら)に蜂(はち) 　　　　　　
京都
済(な)す時(とき)の閻魔顔(えんまがお) 　　　　　　
大阪 名古屋
習(なら)わぬ経(きよう)は読(よ)めぬ 　　　　　　

ら

江戸
楽(らく)あれば苦(く)あり 　　　　　　
京都
来年(らいねん)の事(こと)を言(い)えば鬼(おに)が笑(わら)う 　　　　　　
大阪 名古屋
楽(らく)して楽(らく)知(し)らず 　　　　　　

む

江戸
無理(むり)が通(とお)れば道理(どうり)が引(ひ)っ込(こ)む 　　　　　　
京都
昔(むかし)操(と)った杵柄(きねづか) 　　　　　　
大阪 名古屋
無(む)芸(げい)大(たい)食(しよく) 　　　　　　

う

江戸
嘘(うそ)から出(で)た真(まこと) 　　　　　　
京都
氏(うじ)より育(そだ)ち 　　　　　　
大阪 名古屋
牛(うし)を馬(うま)にする 　　　　　　

ゐ

江戸
芋(いも)の煮(に)えたも御存知(ごぞんじ)ない 　　　　　　
京都
鰯(いわし)の頭(あたま)も信心(しんじん)から 　　　　　　
大阪 名古屋
炒豆(いりまめ)に花(はな)が咲(さ)く 　　　　　　

の

江戸
喉元(のどもと)過(す)ぎれば熱(あつ)さを忘(わす)れる 　　　　　　
京都
鑿(のみ)と言えば槌(つち) 　　　　　　
大阪 名古屋
野良(のら)の節供(せつく)働(ばたら)き 　　　　　　

お

江戸
鬼(おに)に金棒(かなぼう) 　　　　　　
京都
負(お)うた子(こ)に教(おし)えられて浅瀬(あさせ)を渡(わた)る 　　　　　　
大阪 名古屋
陰陽師(おんようじ)身(み)の上(うえ)知(し)らず 　　　　　　

く

江戸
臭(くさ)いものに蓋(ふた)をする 　　　　　　
京都
臭(くさ)いものに蠅(はえ)がたかる 　　　　　　
大阪 名古屋
果報(かほう)は寝(ね)て待(ま)て 　　　　　　

や

江戸
安物(やすもの)買(か)いの銭(ぜに)失(うしな)い 　　　　　　
京都
闇夜(やみよ)に鉄砲(てつぽう) 　　　　　　
大阪 名古屋
闇(やみ)に鉄砲(てつぽう) 　　　　　　

ま

江戸
負(ま)けるが勝(か)ち 　　　　　　
京都
蒔(ま)かぬ種(たね)は生(は)えぬ 　　　　　　
大阪 名古屋
待(ま)てば甘露(かんろ)の日和(ひより)あり 　　　　　　

け

江戸
芸(げい)は身(み)を助(たす)ける 　　　　　　
京都
下駄(げた)と焼(や)き味噌(みそ) 　　　　　　
大阪 名古屋
下戸(げこ)の建(た)てた蔵(くら)はない 　　　　　　

ふ

江戸
文(ふみ)はやりたし書(か)く手(て)は持(も)たぬ 　　　　　　
京都
武士(ぶし)は食(く)わねど高楊枝(たかようじ) 　　　　　　
大阪 名古屋
武士(ぶし)は食(く)わねど高楊枝(たかようじ) 　　　　　　

こ

江戸
子(こ)は三界(さんがい)の首(くび)っ枷(かせ) 　　　　　　
京都
これに懲(こ)りよ道斉坊(どうさいぼう) 　　　　　　
大阪 名古屋
志(こころざし)は松(まつ)の葉(は) 　　　　　　

え

江戸
得手(えて)に帆(ほ)を揚(あ)ぐ 　　　　　　
京都
縁(えん)の下(した)の力(ちから)持(も)ち 　　　　　　
大阪 名古屋
閻魔(えんま)の色事(いろごと) 　　　　　　

て

江戸
亭主(ていしゅ)の好(す)きな赤(あか)烏帽子(えぼし) 　　　　　　
京都
寺(てら)から里(さと)へ 　　　　　　
大阪 名古屋
天道(てんどう)人(ひと)を殺(ころ)さず 　　　　　　

あ

江戸
頭(あたま)隠(かく)して尻(しり)隠(かく)さず 　　　　　　
京都
足下(あしもと)から鳥(とり)が立(た)つ 　　　　　　
大阪 名古屋
阿呆(あほう)につける薬(くすり)はない 　　　　　　

さ

江戸
三遍(さんべん)回(まわ)って煙草(たばこ)にしょ 　　　　　　
京都
竿(さお)の先(さき)に鈴(すず) 　　　　　　
大阪 名古屋
さわらぬ神(かみ)に祟(たた)りなし 　　　　　　

き

江戸
聞(き)いて極楽(ごくらく)見(み)て地獄(じごく) 　　　　　　
京都
義理(ぎり)と褌(ふんどし)は欠(か)かされぬ 　　　　　　
大阪 名古屋
義理(ぎり)と褌(ふんどし) 　　　　　　

ゆ

江戸
油断(ゆだん)大敵(たいてき) 　　　　　　
京都
幽霊(ゆうれい)の浜風(はまかぜ) 　　　　　　
大阪 名古屋
油断(ゆだん)大敵(たいてき) 　　　　　　

め

江戸
目(め)の上(うえ)の瘤(こぶ) 　　　　　　
京都
盲(めくら)の垣(かき)覗(のぞ)き 　　　　　　
大阪 名古屋
目(め)の上(うえ)の瘤(こぶ) 　　　　　　

み

江戸
身(み)から出(で)た錆(さび) 　　　　　　
京都
身(み)は身(み)で通(とお)る裸(はだか)ん坊(ぼう) 　　　　　　
大阪 名古屋
身(み)うちが古(ふる)み 　　　　　　

し

江戸
知(し)らぬが仏(ほとけ) 　　　　　　
京都
吝(しわ)ん坊(ぼう)の柿(かき)の種(たね) 　　　　　　
大阪 名古屋
尻(しり)食(く)らえ観音(かんのん) 　　　　　　

ゑ

江戸
縁(えん)は異(い)なもの味(あじ)なもの 　　　　　　
京都
縁(えん)の下(した)の舞(ま)い 　　　　　　
大阪 名古屋
縁(えん)の下(した)の力(ちから)持(も)ち 　　　　　　

ひ

江戸
貧乏(びんぼう)暇(ひま)なし 　　　　　　
京都
瓢箪(ひようたん)から駒(こま)が出(で)る 　　　　　　
大阪 名古屋
貧相(ひんそう)の重(かさ)ね食(ぐ)い 　　　　　　

も

江戸
門前(もんぜん)の小僧(こぞう)習(なら)わぬ経(きよう)を読(よ)む 　　　　　　
京都
餅(もち)は餅(もち)屋(や) 　　　　　　
大阪 名古屋
桃栗(ももくり)三年(さんねん)柿(かき)八年(はちねん) 　　　　　　

せ

江戸
背(せ)に腹(はら)は代(か)えられぬ 　　　　　　
京都
栴檀(せんだん)は二葉(ふたば)より芳(かんば)し 　　　　　　
大阪 名古屋
背戸(せと)の馬(うま)も相口(あいくち) 　　　　　　

す

江戸
粋(すい)は身(み)を食(く)う 　　　　　　
京都
雀(すずめ)百(ひやく)まで踊(おど)り忘(わす)れず 　　　　　　
大阪 名古屋
墨(すみ)に染(そ)まれば黒(くろ)くなる 　　　　　　

京

江戸
京(きよう)の夢(ゆめ)大阪(おおさか)の夢(ゆめ) 　　　　　　
京都
京(きよう)に田舎(いなか)あり 　　　　　　
大阪 名古屋
（なし）